40代女性で食道がんになる人は多い?なりやすい人の特徴や原因、症状について解説

食道に発生した悪性腫瘍を「食道がん」といいます。

食道がんは、進行するまで無症状のことが多く、飲食物が飲み込みにくいなどの症状が現れるのは、がんがある程度進行してからです。早期発見が難しく、早期の段階で治療開始できることが少ないがんのひとつです。

一般的に、食道がんは女性より男性に多い傾向が見られます。そのため、「女性でも食道がんになることはあるのかな?」「どういう人がなりやすいのかな?」など、不安を感じられている方も多いのではないでしょうか。

本記事では、食道がんとはどのような病気なのか、どんな人が発症しやすいのか、原因や症状について詳しく解説していきます。

もしも胸がチクチク痛む、食べ物がつかえる感じがするなど、少しでも違和感を感じている場合は、秋葉原・胃と大腸肛門の内視鏡クリニック(千代田区院)へご来院ください。

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40代の女性で食道がんになる人は多いのか

食道がんの患者数は年々増加しており、2019年に全国で食道がんと診断されたのは、約2.6万人です。

男女別に見てみると、男性が21,719人、女性が4,663人。男女比は8:2と比較的男性に罹患率(りかんりつ)の高い疾患で、女性ではまれながんといえます。

年齢階級別にみると、男女ともに40代後半から罹患率が上昇し、70代後半から80代前半が最も罹患率が高くなっています。

つまり、40代の女性で食道がんになる人は、全体の中では少ないといえます。

しかし、食道がんは初期症状がほとんどなく、症状が出る段階では進行している可能性が高く、早期発見が肝心ながんです。

また、食道の壁が非常に薄いことから、色々な種類の消化器がんの中でも遠隔転移(がんが血液にのって他臓器に転移)をしやすく、治りにくいがんと言われています。

食道の周りには、気管支や肺、大動脈など重要な臓器があり、リンパも発達しています。そして、食道には一番外側の硬い膜が存在せず、一度がん細胞ができて組織に入り込むと、血管やリンパ管に簡単に入ってしまい、がんが全身に広がってしまいます。

一度全身に広がると、なかなか完治するのが難しくなります。外膜がないことで、胃がんや大腸がんなどに比べ進行の早いがんといわれています。

 

食道がんになる要因

食道がんの大きな原因の一つは、生活習慣です。

特に日本人の場合は、過度の飲酒と喫煙が大きな原因であることがわかっています。

日本人に多くみられる組織型(扁平上皮がん)の食道がんは、飲酒と喫煙が最も重要な危険因子で、普段から飲酒と喫煙両方の習慣がある人はさらに危険性が高まることが指摘されています。

特に飲酒の影響は大きく、アルコール飲料が体内で分解されてできるアセトアルデヒドが細胞に悪影響を及ぼします。世界保健機構(WHO)は、このアセトアルデヒドを「最も関連の強い発がん物質」と認定しています。

繰り返し飲酒することにより、細胞のダメージが蓄積し、食道の粘膜が形態異常を起こして、食道がんになる一歩手前の状態の異形成上皮となります。そこからさらに病状が進むと食道がんになります。

飲酒により顔が赤くなる人は、アルコールを分解する能力が低く、アセトアルデヒドが蓄積しやすいため、少量の飲酒でも食道がんの発症リスクが高い(健常者の約8倍)と言われています。アルコールの量が多く、濃度が高い酒を飲むほど、発がんの危険性は高まります。

喫煙の習慣があると、細胞のダメージがより一層悪化し、異形成や食道がんのリスクが高くなります。また、食道に異形成がある人は、食道がんはもちろんのこと、咽頭がん・喉頭がんなどの喉のがんや胃がんにもなりやすいことが知られております。

とはいえ受動喫煙によっても食道がんの危険性は増すので、たばこを吸わない人も注意が必要です。

飲酒や喫煙のほかにも、熱いものや辛いものを定期的に摂取すること、野菜や果物をあまり食べないといった食習慣、肥満も食道がんの発生に影響していると考えられます。

以下のいずれかに当てはまる方は、食道がんを発症しやすい傾向があるため、無症状でも年に1回内視鏡検査を受診して、早期がんの発見につなげましょう。

  • 飲酒、喫煙習慣がある方
  • 飲酒すると顔が赤くなりやすい方
  • 50代以上の男性
  • 頭頚部のがんを発症したことがある方
  • 食道アカラシアの診断をされた方
  • バレット食道・腐食性食道炎の診断をされた方

また、飲酒や喫煙をされない女性でも食道がんになる可能性はあるため、定期的に内視鏡検査を受診することをおすすめします。

 

食道がんの症状・治療について

食道がんは、食道の内面を覆っている粘膜の表面からできます。食道のどこにでもできる可能性がありますが、約半数が食道の中央付近からできます。また、食道内にいくつも同時にできることもあります。

食道がんの症状について

食道がんは、初期には自覚症状がなく、進行が早いのが特徴です。

症状が現れた段階では、すでに進行がんであるケースが多いため、無症状のうちに内視鏡検査で早期発見する必要があります。

健康診断や人間ドックで内視鏡検査を受け、たまたま食道がんが発見されることもありますが、その場合も無症状であることが多いです。

もし、以下のような症状があれば、早めに医療機関を受診しましょう。

  • のどの違和感
  • 胸の違和感
  • 食べ物が飲み込みにくい
  • 食べ物がよくのどにつかえる
  • 体重が減った
  • 咳がでる
  • 声枯れ
  • 熱いものがしみる
  • 背中や胸が痛む

喫煙・飲酒の習慣がある方、辛いものが好きな40歳以上の方は、毎年1回を目安に検査を受けることをおすすめします。

食道がんの治療について

食道がんの治療法は、腫瘍の広がりや転移の有無、身体の状態により決定します。

代表的な治療は大きく分けて5つあり、内視鏡治療、外科治療(手術)、抗がん剤治療(化学療法)、放射線治療と緩和治療です。根治率を高めるために、これらを組み合わせた治療を行うこともあります。

一般的な治療方法として、早期のがん(リンパ節転移のない粘膜がん)と判断されれば内視鏡による粘膜切除を行います。

ある程度の深さがありリンパ節転移が予想されるがんには手術や化学放射線療法が行われます。

また、高齢者や身体の状態が不良であったり、さまざまな治療を行ってきたが残念ながら効果がなくなり根治治療が困難な場合などでは緩和治療を行うことになります。病状に応じて現れる症状に対して緩和するための治療を行います。

 

食道がんの生存率・検査方法について

食道がんは、早期の段階で見つかった場合(リンパ節転移のない粘膜がん)であれば、5年生存率は75%以上です。

しかし、最も病状が進行した遠隔転移している状態では、5年生存率は約20%しかありません。

2017年のがんの統計の結果では、食道がん全体で5年生存率は37%であり、同じ消化管のがんである胃がんが65%、大腸がんがおおよそ70%であることに比べると、食道がんの生存率は圧倒的に低く、治療がとても難しいことがわかります。

また、壁が薄く外膜がない食道に発生したがんは周囲に浸潤しやすく、胃がんや大腸がんと比べ進行が早く、早期に浸潤・転移を起こすと考えられています。

さらに、周囲には肺・大動脈・心臓・気管といった重要臓器やリンパが存在しており、治療するうえで困難さを引き起こします。そのため、食道がんを早期に発見することが非常に重要になります。

しかし、比較的早期の段階で発見される割合は、食道がん全体の約30%程度しかないというのが現状です。

つまり、食道がんは、病状が進行するのが早く、進行した場合には治療が大変難しいがんであるといえます。

食道がんを早期の段階で発見するには、症状がなくても積極的に内視鏡検査を受けることが何よりも大切です。

バリウムによる透視検査では早期発見は困難なことが多いため、内視鏡検査によってのみ、早期のがんを発見できる場合がほとんどです。

がんが発見された場合には、さらに、全身検査のために造影CT検査やPET検査、超音波検査などを行い、病期(病気の進行度)を診断し、その病期や身体の状態に基づいて治療が行われます。

 

まとめ

今回は、食道がんになりやすい人の特徴や原因、症状について詳しく解説しました。

食道がんは、初期の粘膜がんの段階で発見されれば内視鏡治療で治りますが、それ以上に進行した状態では、手術や化学放射線療法が必要となります。

症状が出てくる段階ではすでに病状が進行してしまっていることが多いため、治療可能な早期の段階で内視鏡検査を受けることが大切です。

がんはどの部位でも、早期発見が非常に重要です。40歳以上の方は自覚症状がない状態でも、年に1回の定期的な検査は欠かさず受けるようにしましょう。

特に、飲酒・喫煙の習慣がある方、熱いものや辛いものがお好きな方は、食道がんのリスクが高めです。定期的に内視鏡検査を受けることをおすすめします。

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