20代女性にも多い病気「十二指腸潰瘍」について症状や原因を詳しく解説

「胃が痛い」
「胸やけがする」

このような症状があっても、ストレスが溜まってるから仕方ない、などと自己判断していませんか？

その症状はもしかすると「十二指腸潰瘍」が少しずつできてしまっている可能性があります。

十二指腸潰瘍は名前の通り、十二指腸に潰瘍ができる病気です。発症には、ピロリ菌感染やストレスが大きく影響しており、20代〜40代の若い女性に多いのが特徴です。

早期に見つかれば適切な薬物療法により比較的早く症状を改善できる病気です。しかし症状がなく進行している場合もあるため、定期的に内視鏡検査を受けることをおすすめします。

そこで本記事では、なぜ十二指腸潰瘍になるのか、十二指腸潰瘍になってしまうとどのような症状があるのか、治療方法などについて詳しく解説していきます。

潰瘍を我慢して放置すると命にかかわることもあるので、少しでも気になる症状がある場合は、秋葉原・胃と大腸肛門の内視鏡クリニック（千代田区院）へご来院ください。

平日に加えて土曜日と日曜日午前の診療・検査も行っていますので、平日お忙しい方やすぐに診察を受けたい方はお気軽にご相談ください。

ご予約はWEBで24時間承っておりますので、少しでも気になる症状がある場合はすぐにご予約いただけます。

千代田区院・24時間WEB予約

十二指腸潰瘍は20代でもなる？

胃潰瘍と十二指腸潰瘍は、食べ物を消化する胃液と、その胃液から胃壁を守るバリア機能とのバランスが崩れ、胃液によって胃や十二指腸の粘膜がダメージを受けた結果、一部が欠損した状態です。

潰瘍が胃にできる場合を「胃潰瘍」、十二指腸にできる場合を「十二指腸潰瘍」といい、この二つは合わせて消化性潰瘍とも呼ばれ、日常的によくみられる頻度の高い疾患の一つです。

胃潰瘍が40代〜50代の中高年男性に多いのに対し、十二指腸潰瘍は比較的若い20代〜40代の女性に多いといわれています。

十二指腸潰瘍とは、ヘリコバクター・ピロリ菌の感染や痛み止めなど（NSAIDs）の服用などが要因となり、胃・十二指腸の粘膜が溶かされ深く傷つくことで引き起こされる病気です。近年ではピロリ菌感染者の減少や、除菌治療の効果により、患者数は減少傾向にあります。

十二指腸潰瘍の自覚症状でもっとも多くみられるのはお腹の上部、みぞおちあたりの痛みです。

十二指腸の粘膜はもともと痛みを感じる部分が少ない部位のため、潰瘍ができたとしてもすぐに痛みが現れることはありません。

潰瘍による痛みは、胃酸が潰瘍の場所に作用して痛みがあらわれると考えられます。

そのため、胃酸が多く分泌される食後少し経ってからや空腹時に痛みが強くではじめ、何か食べ物を食べると胃酸が中和されるため少し痛みが緩和します。

特に夜間の睡眠中に腹痛がある場合は、十二指腸潰瘍を疑った方がよいでしょう。

また、潰瘍が進行すると、継続的な出血もみられます。十二指腸の壁には血管が多く、潰瘍ができた部位の血管が破れることで、どす黒い血を吐血したり、血が混じった黒っぽい便（タール便）がでることが多いです。なぜ色が黒っぽいかというと、胃酸により血液が変色するため黒くなります。

ただし、痛みの強さと十二指腸潰瘍の進行度が必ずしも一致するというわけではありません。軽度でも痛みがでることがありますし、重度でも無症状、出血をきたした場合でも痛みが無いということもありますので、症状が無いからといって心配ないとはいえません。

十二指腸潰瘍は男性と女性どちらに多い？

十二指腸潰瘍は、比較的若年者に多くみられるのが特徴です。

それは、若年者は胃酸が多い状態（過酸症）のため、胃酸に対する防御機構が崩れてしまっていることが原因と考えられています。

性別では男性に多く、男女比は3対1ほどになっています。

十二指腸潰瘍の治療方法は？

早期に見つかった十二指腸潰瘍の治療は適切な薬物療法により比較的早く症状を改善できます。ピロリ菌に感染している場合には、十二指腸潰瘍は一度治っても再発する頻度の高い病気といわれており、再発を防ぐためにピロリ菌の除菌治療を行うことが重要です。

ピロリ菌を除菌しない場合には、十二指腸潰瘍の再発や、胃がんのリスクの高い萎縮性胃炎を発症する可能性があるため注意が必要です。

なお、ピロリ菌に感染している場合は、ピロリ菌を除去するための抗生物質を内服します。除菌治療に成功することで再発率を大幅に下げることが可能です。

また、薬物療法と合わせてストレスコントロール、喫煙、アルコールを控えるなど、原因となる生活習慣を把握し、少しでも気をつけていくことが重要です。

通常の十二指腸潰瘍であれば、前述の治療方法でほとんどの症例がよくなります。

しかし、潰瘍が進行し危険な合併症が起きたときには、緊急手術が必要となる場合もあります。

十二指腸潰瘍の誘因は？

通常、胃・十二指腸の粘膜は、強力な酸性の胃酸や消化酵素にさらされても、粘膜の防御機能によって胃酸により粘膜が傷つかないようになっています。

この防御機能が低下したり、限界を超えた強い刺激を受け、ダメージが蓄積することで潰瘍を引き起こします。

十二指腸潰瘍の主な原因は、ピロリ菌の感染、薬剤の影響がほとんどを占めます。特に、97％以上がピロリ菌感染によるものとされています。

ピロリ菌

ピロリ菌は人間の胃の中に住んでいる細菌です。胃の粘膜を好んで住みつき、ピロリ菌がだす毒素により胃に慢性の炎症が起き、胃潰瘍・十二指腸潰瘍を引き起こします。また、胃がんの発症にも深くかかわっているとされています。

薬剤の影響

痛み止めとして使用される非ステロイド系鎮痛剤（NSAIDs）が、潰瘍の原因となることもあります。薬が粘膜を傷つけたり、防御因子の働きを弱める作用をしてしまうためです。

その他の誘引

また、ピロリ菌と薬剤の影響に以下の要素が加わることで、十二指腸潰瘍の発症リスクがより高まるといわれています。

これらは胃酸の分泌を促進したり、防御因子の働きを弱めるため、胃・十二指腸潰瘍の誘因となります。特にストレスは大きな誘因となると考えられています。

十二指腸潰瘍を早期発見するためには

十二指腸潰瘍が重症化する可能性を早期に発見するためには、内視鏡検査（胃カメラ検査）で十二指腸粘膜の状態を確認し、潰瘍の広がりや炎症の状態を確かめます。出血している場合は内視鏡で止血処置を行います。

また、異常を発見したらその部分の組織を採取・回収して病理検査が可能です。

これによって、さまざまな疾患の確定診断につながります。さらに、胃で採取した組織を調べることでピロリ菌感染の有無を確かめることができます。

また、胃潰瘍は胃がんと症状が似ているために区別がつきにくいことがあります。内視鏡検査を行えば組織生検法により、がん細胞か良性細胞かを判定することが可能です。

このことも踏まえ、十二指腸潰の早期発見には内視鏡検査が大変有効だといえます。

まとめ

今回は、十二指腸潰瘍について、原因や症状、治療方法について詳しく解説しました。十二指腸潰瘍は比較的若い20代〜40代の女性に多いといわれています。

早期に発見できると適切な薬物療法により比較的早く症状を改善できます。

しかし、症状があるのに医療機関を受診せず放置してしまうと、潰瘍がより深くなり、症状が悪化してしまいます。

進行すると命に関わる危険性もあるため、「胃が痛い」「空腹時に痛みが強い」など、少しでも気になる症状がある場合は早めに医療機関を受診しましょう。

また、症状がほとんどなく進行するケースも珍しくありません。

普段の生活習慣の見直し、定期的に年1回の内視鏡検査を受けることにより、病気の早期発見、予防、早期治療につなげましょう。

内視鏡検査を受けるなら、秋葉原・胃と大腸肛門の内視鏡クリニック（千代田区院）へお越しください。秋葉原駅から徒歩1分と駅近でアクセスも良く、土曜日・日曜日も診療・検査を行っております。

当院の医師は全員が日本消化器内視鏡学会に所属している専門医です。すべての診療・検査を内視鏡専門医が行っておりますので、安心して検査を受けていただけます。

また、当院の内視鏡検査では鎮静剤を使用しております。ウトウトしている間に検査がおわりますので、楽に受けていただくことが可能です。

内視鏡治療後の合併症に対しては、関連の医療機関で24時間365日対応していますので、安心して検査を受けていただけます。

ご予約は、WEB・LINEから24時間受け付けています。

千代田区院・24時間WEB予約

千代田区医院・LINEかんたん予約

電話でのご予約も9〜17時で承っています。