「胸がつかえる感じがある」
「みぞおちがたまに痛くなる」
「食道で食べ物が少しつまっているような気がする」
このような症状がある場合、一番多いのが逆流性食道炎によるものですが、副鼻腔炎など耳鼻科疾患の症状として出ることも考えられます。また、もしかすると咽頭がんや食道がんなどの悪性疾患が隠れている可能性もあります。
悪性腫瘍ではないことを確認するためにも、早めに医療機関を受診し、適切な検査や治療を受けることが大切です。
この記事では、胸がつかえる感じや違和感がある場合、どのような病気の可能性があるのか原因、症状を詳しく解説します。
東京千住・胃と大腸の消化器内視鏡クリニックは、北千住駅から徒歩2分の距離にあり、内科の中でも胃と大腸の内視鏡検査に注力したクリニックです。経験豊富な内視鏡専門医による最新のシステムで検査を行うため、安心して検査にお越しください。
平日はお忙しい方にもご来院いただけるように、土曜日、日曜日も開院しており、WEBから24時間予約が可能です。消化器症状にお困りの方や、健康診断で異常を指摘された方は、ぜひ当院にご相談ください。
目次
胸がつかえる場合に考えられる病気
胸がつかえる感じや、つまる感じの違和感を持ち、診察に来られる方が数多くいらっしゃいます。
上記の症状がある場合、のど(咽頭、喉頭)や食道に病気があり、症状がみられることがあります。
また、器質的な疾患がなくても、仕事や家庭環境の急激な変化などのストレスが原因となっている可能性もあります。
それ以外にも甲状腺の病気で喉が圧迫されたり、心臓の病気で前胸部が締め付けられることがあります。
原因となる疾患には以下のようなものがあります。
逆流性食道炎
逆流性食道炎とは、胃酸や食べたものが食道へと逆流することで、食道の粘膜の炎症を起こす病気です。食事の欧米化、肥満の増加によって年々患者数が増加し続けており、胸がつかえる症状がある場合、一番多いのがこの逆流性食道炎です。
胸やけ、呑酸(どんさん)、吐き気、みぞおちの痛み、声枯れ、咳、のどの違和感などを感じたり、悪化すると食道炎になります。
具体的な原因としては、脂っこい食事やタンパク質が多い食事をとりすぎていること、また背中が丸まっていることで腹部を圧迫していることなどが関係しています。
咽頭がん
鼻の奥から食道上端までの部分を咽頭とよび、この領域のがんを咽頭がんといいます。
3つの部分にわかれていて、上から「上咽頭」「中咽頭」「下咽頭」と続きます。
初期の段階ではほとんど症状がありませんが、症状が現れたときには、がんがかなり進行していることが多いのが現状です。
そのため、早期に発見されている例のほとんどが、上部内視鏡検査で偶然に発見されています。
がんが進行すると、難聴・耳鳴り、飲み込む時のしみる感じやつかえ感など、部位によりさまざまな症状が現れます。
咽頭がんは進行すると通常は手術や放射線治療になることが多く、術後も発声や食事に支障をきたすこともあります。しかし、早期であれば術後の生活に支障をきたすことが少ない内視鏡治療で根治することができます。
食道がん
食道は、口から食べた食物を胃に送るはたらきをする器官ですが、食道がんはその内側をおおっている粘膜の表面から発生します。粘膜に発生したがんは進行すると深層まで広がり器官や大動脈、またリンパ液や血液の流れにのって肺や肝臓などのほかの臓器へ転移することもあります。
食道がんは、初期には自覚症状がほとんどありませんが、がんが進行するに連れて、飲食時の胸の辺りの違和感、飲食物がつかえる感じ、体重の減少、胸や背中の痛み、咳や声のかすれなどの症状がでます。
特に胸の違和感は、早期発見のために注意しておきたい症状です。
特に50歳代から70歳代の男性に多く、食道がんが発生する主な要因は飲酒、喫煙が大きく関与しています。また、熱い飲み物や食べ物を好む食習慣との関連も深いことがわかっています。
普段から禁煙や節度のある飲酒、熱い飲食物を冷ましてから摂取することを心がけることが大切です。
このような症状は一時的に消えることもありますが、続く場合には注意が必要です。
また、症状が現れてからでは進行がんに進んでいることが多いため、リスクの高い方は年に1回の内視鏡検査をおすすめします。
食道アカラシア
アカラシアはギリシア語で「弛緩することがない」という意味で、食道アカラシアは胃食道接合部の弛緩がうまくいかなくなる病気です。
どの年代にも発症する可能性がありますが、20歳代から40歳代が多いとされています。大変めずらしい病気で10万人あたりに1人から2人とされています。まれな病気であるため現時点では原因はよくわかっておりません。
主な症状は、食道から胃の中に食べ物が落ちていかないため、食べ物が入らない、寝ている間に嘔吐してしまう、胸や背中が痛む、体重減少などがあります。
診断は通常、上部内視鏡検査、食道透視検査、コンピューター断層写真(CT検査)などにより食道アカラシアと診断されます。
好酸球性食道炎
好酸球性食道炎とは、食物中のアレルゲンなどを原因として、好酸球という白血球が食道に集まり、慢性的な炎症を起こす病気です。胃腸に炎症が起こった場合は、好酸球性胃腸炎といいます。
好酸球性食道炎は30歳代から50歳代の男性に多い傾向があり、完治させることが難しい病気のため、日本では難病に指定されています。
主な症状は、のどや胸のつかえ感、胸やけ、胸の痛み、嘔吐などがみられ、逆流性食道炎と非常に似ています。
診断は、上部消化管内視鏡検査(胃カメラ)で検査をします。内視鏡は小さな病変の発見に役立ち、食道粘膜そのものを直接確認できるメリットがあります。
類似した症状がでる疾患として、逆流性食道炎があります。
耳鼻咽喉科疾患
耳鼻咽喉科疾患で胸がつかえるときに考えられる疾患は以下の通りです。
咽頭炎
ウイルスや細菌の感染を原因として起こるのどの炎症です。
喉のつかえ感や痛み、発熱、倦怠感、首のリンパ節の腫れ、頭痛、吐き気などの症状を伴います。
咽喉頭異常感症
喉の粘膜の知覚過敏、自律神経の乱れ、うつ病などを原因として起こります。
主な症状として、喉のつかえ感が挙げられます。
甲状腺腫瘍
甲状腺に生じる腫瘍のことで、良性のものと悪性のもの(がん)があります。
のどのつかえ感、声枯れなどの症状がみられます。
風邪
多くはウイルス感染が原因で、喉のつかえ感をはじめ、鼻水や咳、発熱などの症状が現れます。
心血管の病気
心血管の病気で胸がつかえるときに考えられる疾患は以下の通りです。
狭心症
狭心症とは、心臓に血液を送る冠動脈が狭くなり、血流が流れにくくなって、心筋が一時的に酸素不足に陥る病気です。さらに、冠動脈に血栓がつまって血流が途絶え、周囲の心筋が壊死してしまうのが心筋梗塞です。
狭心症の典型的症状は、締め付けられるような胸の痛みです。
そのほかにも、胸のつかえ、圧迫感、吐き気、めまいなどの症状を伴います。
狭心症には主に2つのタイプがあり、一つが血管けいれん型で、喫煙や過度な飲酒、ストレスなどが原因で心臓の血管にけいれんが起こるものです。
もう一つが血管がつまってしまう動脈硬化型です。狭心症のほとんどがこちらのタイプで、心筋梗塞の危険性がより高くなります。
動脈硬化を起こす主な原因は、高血圧、糖尿病、肥満、脂質異常症などです。
生活習慣病がある人や、喫煙やストレスにさらされた生活をしている人は、血管が傷つきやすくなります。これらの要素が多ければ多いほど、動脈硬化の危険性は増していきます。
心筋炎
ウイルスや細菌などに感染し、心筋で炎症を起こしています。胸の苦しさ、吐き気・嘔吐、倦怠感などの症状を伴います。
胸のつかえが起こりやすい人の特徴
近年、胸がつかえた感じや違和感を訴える人が多くいらっしゃいます。食事をした後だけに限らず、仕事で忙しい日々が続いているとき、子育てや家庭に追われているときなどに感じる人もいるようです。
痛みがなかったり、少し時間が経つと気にならなくなる場合、大丈夫だろうとつい放置してしまいがちなのですが、もしかしたら大きな病気の前兆かもしれません。
胸のつかえが起こりやすい人の特徴は以下のとおりです。
過度のストレス
日頃の悩みや不安、緊張感がストレスとなり、体に影響を及ぼしているかもしれません。過度にストレスがかかると自律神経が乱れて、消化管機能が低下します。このため、過剰に胃酸分泌が起こり、胃の粘膜の修復力が弱まることがあります。
その結果、胸やけや吐き気、胃が重くて苦しい感じがするなどの症状につながる恐れがあるため、ストレスを感じる日々が続く時には注意が必要です。
ストレスを溜め込まないようにするために、何事も無理をしすぎず、ゆっくり休息する時間をとり、十分な睡眠をとりましょう。また、自分に合った趣味を見つけたり適度な運動を心がけていきましょう。
暴飲暴食
脂っこい食べ物を大量に食べたり、飲みすぎたりすると、胃酸が大量に分泌されて胸やけが起こります。また、刺激の強い香辛料やアルコール・カフェインなどの摂取によって胸やけを起こすことがあります。
胸のつかえを感じる人に共通する特徴は以下のとおりです。
普段の生活の中で気をつけられることばかりですので、参考にしてみてください。
- 前かがみの姿勢
- 腹部の締め付け
- チョコレートや甘いものが好き
- 食べすぎてしまうことが多い
- コーヒーをよく飲む
- 喫煙
- 過度な飲酒
- 肥満
- 就寝直前に食べること
- 油ものの多い食事
食事はバランスよく、飲酒はほどほどに、そしてできる限り喫煙を心がけましょう。
また、腹部を締め付ける下着や服、前かがみの姿勢などは胸やお腹に負担がかかるため、注意が必要です。
胸のつかえが気になる場合は内視鏡検査を
胸のつかえや違和感があったとき、時間が経てば治るだろうと放置してしまうのは大変危険です。万が一、食道がんだった場合は進行している可能性も考えられます。
食道がんではないことを確認するためにも、早めに医療機関を受診しましょう。
東京でお探しの場合は、東京千住・胃と大腸の消化器内視鏡クリニックへお越しください。まずは詳しく問診し、必要に応じて胃内視鏡検査を行います。必要に応じて、胃内視鏡検査を受けることにより、食道・胃だけではなく、咽頭・喉頭もよく観察できます。
まとめ
胸がつかえる、つまる感じがある場合に考えられる病気について詳しく解説しました。
時間が経てば症状が気にならなくなる方も多いと思いますが、気になる胸のつかえや詰まりは、もしかしたら咽頭がんや食道がんなど、重大な病気と関係があるかもしれません。
少しでも違和感や症状がある場合は、早めの受診をおすすめします。
胸のつかえや違和感でお悩みの場合は、北千住駅から徒歩2分の東京千住・胃と大腸の消化器内視鏡クリニック足立区院にお越しください。
経験豊富な内視鏡医師が診療・検査を行うため、安心してご相談ください。
当院の内視鏡検査は経験豊富な内視鏡専門医が担当し、静脈麻酔を用いるため、眠ったような状態で楽に検査を受けていただけます。お仕事などで平日は時間を作れない方に向けて、土日の胃カメラ検査・大腸カメラ検査を行っており、胃と大腸の同日検査も可能です。
また、当院では内視鏡治療後(ポリープ切除後)の合併症に対して、関連の医療機関で24時間365日対応してますので、安心して検査を受けていただけます。
東京千住・胃と大腸の消化器内視鏡クリニック足立区院では、外来診療の予約をWEBで24時間受け付けております。院内での待ち時間削減にもつながりますので、ぜひご予約の上、お越しください。
電話でのご予約も9〜17時で承っています(両院共通)。
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