「下痢になりやすい」
「腹痛が繰り返し起こる」
「便に血が混じっている」
このような症状でお悩みではないでしょうか?
大腸疾患である「潰瘍性大腸炎」、「クローン病」は、原因不明の慢性的な炎症性腸疾患であり、厚生労働省による難病に指定されています。
上記のような症状が続いて、良くなったり悪化したりを繰り返す場合には、早めに医療機関を受診してください。
この記事では、大腸の難病である潰瘍性大腸炎、クローン病について、原因や症状、受診すべき検査について詳しく解説します。最後まで読むと、疾患の知識が深まり、無症状の場合でも定期的に検査を受ける必要性をお分かりいただけるでしょう。
東京千住・胃と大腸の消化器内視鏡クリニックは、北千住駅から徒歩2分の距離にあり、内科の中でも胃と大腸の内視鏡検査に注力したクリニックです。経験豊富な内視鏡専門医による最新のシステムで検査を行うため、安心して検査にお越しください。
平日はお忙しい方にもご来院いただけるように、土曜日、日曜日も開院しており、WEBから24時間予約が可能です。消化器症状にお困りの方や、健康診断で異常を指摘された方は、ぜひ当院にご相談ください。
目次
大腸における病気のうち、難病にあたるものの種類
大腸・小腸の粘膜に慢性の炎症または潰瘍を引き起こす原因不明の疾患を「炎症性腸疾患」(IBD:inflammatory bowel disease)といい、一般的に「潰瘍性大腸炎」と「クローン病」の2種類に分類されます。
どちらも現在のところ原因が明確になっていないため根治に導く治療法がなく、長期間の治療が必要となる慢性の病気です。そのため、厚生労働省の「指定難病」のひとつに定められ、医療費助成の対象となっています。
以前はまれな病気とされていましたが、両疾患とも比較的若い方に発症しやすく、日本の患者数は年々増加の一途をたどっています。
現在、潰瘍性大腸炎は約22万人、クローン病は約7万人を超える患者さんがいます。潰瘍性大腸炎とクローン病は全く異なる疾患で、潰瘍性大腸炎は大腸を中心(十二指腸、小腸、胃)に出血を伴った炎症をきたす疾患です。
一方、クローン病は口腔内から食道、胃、十二指腸、小腸、肛門まで全消化管に炎症をきたす可能性のある疾患です。
初期症状が似ているのと、どちらも症状が落ち着いている状態(寛解期)と症状が悪くなる状態(活動期)を交互に繰り返すなど共通した症状が多いため、適切な治療を行うためにも診療では正確な識別が重要になります。
潰瘍性大腸炎とは?どのような症状が現れるか
潰瘍性大腸炎は、大腸に炎症が起きることにより大腸の粘膜が傷つき、腹痛や下痢、血便などの症状が生じる疾患です。
比較的典型的な症状は、1日5〜10回前後の頻回の下痢、血便があげられます。病変の範囲や重症度は患者さんごとに異なり、直腸のみの軽い炎症で便に少し血が付着する程度の方から、全身に症状がみられる重症の方までさまざまです。
広い範囲で大腸に炎症が起こると、1日に20回以上の下痢や血便、発熱や貧血、だるさといった全身に症状が現れます。腸管以外にも皮膚や関節、眼に合併症が現れることもあります。
治療によって改善しても、期間をおいて再び悪化する再燃寛解型、症状が持続する慢性持続型などがあります。残念ながら、現時点では完全に完治することは難しいため、症状がない時期にも治療を継続することが重要です。
なお、慢性的な炎症が続くことで病気が進行することもあり、大腸がんの発症リスクが高くなるため注意が必要です。
クーロン病とは?どのような症状が現れるか
クローン病は、主に若年者に多くみられ、口から肛門までの全消化管に炎症や潰瘍が起こりますが、主に侵される部位は小腸と大腸、肛門です。
症状は病変部位や重症度によって異なりますが、腹痛・下痢の症状が多く、半数以上の患者さんにみられます。さらに発熱や倦怠感、下血、腹部腫瘤、体重減少、貧血などもよくみられる症状です。
クローン病は潰瘍性大腸炎と異なり、腸の深くまで炎症が起こるため、腸が潰瘍のため狭くなる狭窄(きょうさく)、腸に穴があく穿孔(せんこう)、腸と腸がトンネルを形成する瘻孔(ろうこう)、膿瘍などの腸管の合併症の可能性もあります。
また、関節炎、虹彩炎、結節性紅斑、肛門部病変などが起こることもあり、合併症の有無によって症状の現れ方も変化します。
潰瘍性大腸炎と同じく、長期に炎症が続く場合、直腸や肛門を中心にがんができやすくなるため注意が必要です。
大腸において難病に罹ってしまう要因
明確な原因はわかっていませんが、食生活の変化(高脂肪、高タンパク食など)や生活習慣の変化、ストレスなど環境的要因と遺伝的要因、免疫異常などが複雑に関与することで発症すると考えられています。
また、日本では食生活の欧米化とともに患者数が増加している傾向があるため、動物性脂肪の摂りすぎや食物繊維不足など、腸内細菌叢(ちょうないさいきんそう)のバランスの乱れなどが関わっているという指摘もあります。
難病にならないためには、大腸の定期的な検査を
大腸内視鏡検査は、大腸の粘膜を直接観察することができるため、潰瘍性大腸炎・クローン病では非常に有用な検査です。
大腸内視鏡検査を行うことで、粘膜がただれた状態になっている潰瘍を確認するだけでなく、検査中に組織を採取し、採取した組織を顕微鏡で詳しく調べることで多くの大腸疾患の確定診断が可能になります。
また、粘膜の炎症の範囲や状態を正確に把握することで、より適切な治療にもつながります。
腹痛、下痢が続いている、血便があるといった症状が少しでもみられる時には早めに医療機関を受診しましょう。
また、大腸がんや前がん病変の大腸ポリープなどは自覚症状を起こすことがほとんどないため、早期発見や予防のためには症状のない段階で定期的に大腸内視鏡検査を受けることが大変有効です。
潰瘍性大腸炎は、10代から増え始めて30歳〜40歳ころまでに発症する人が多く、クローン病は、10代後半〜20代の若年者に発症する場合が多いです。
そのため、症状がない場合でも30歳以上であれば年に1回内視鏡検査を受けることをおすすめします。
まとめ
大腸の難病である、潰瘍性大腸炎・クローン病について詳しく解説しました。
これらの炎症性腸疾患は、厚生労働省が定める「指定難病」の一つであるため、難病法に基づき、患者さんの医療費負担の軽減を目的とした医療費助成の対象となります。
炎症性腸疾患をはじめ、機能性ディスペプシア、過敏性腸症候群、難治性便秘などの疾患に関しましてもお気軽にご相談いただければ幸いです。
潰瘍性大腸炎、クローン病かな?と思ったら、北千住駅から徒歩2分の東京千住・胃と大腸の消化器内視鏡クリニック足立区院にお越しください。経験豊富な内視鏡医師が診療・検査を行うため、安心してご相談ください。
継続的な治療も対応しておりますので、ご相談されたい方もぜひ一度ご来院ください。些細な質問や相談でもお待ちしております。
また、当院では内視鏡治療後(ポリープ切除後)の合併症に対して、関連病院で24時間365日対応してますので、安心して検査を受けていただけます。
東京千住・胃と大腸の消化器内視鏡クリニック足立区院では、外来診療の予約をWEBで24時間受け付けております。院内での待ち時間削減にもつながりますので、ぜひご予約の上、お越しください。
電話でのご予約も9〜17時で承っています(両院共通)。
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