消化管異物とは
消化管異物とは、薬のシート(PTP包装)・義歯(入れ歯)・魚骨などの本来であれば消化管に入ることのないものが入ってしまったものを言います。
薬を包んでいる、PTP包装はプラスチックとアルミでできています。PTP包装は角が尖っているため、うっかり飲んでしまうことがあった場合には食道や小腸といった狭い消化管の粘膜に引っ掛かかり穿孔(穴が開いてしまう)の原因となることがあります。そのため内視鏡を使って取り除く必要があります。同様に魚骨や義歯も尖った部分が粘膜に引っ掛かる可能性があるため内視鏡での除去する必要があります。
消化管の狭窄や手術後の縫い合わせた部位に肉塊などの食べ物が詰まることがあり、これも消化管異物(Food impaction)の一つです。下図では、食道癌術後の吻合部にマグロの刺身が詰まり通過障害を訴えたものです。異物を除去するためには内視鏡で鉗子を用いて異物を取り除きます。
これらの異物を誤って飲み込んでしまった場合には的確な処置が必要となります。お困りの際は、専門外来ないしお電話でご相談ください。
内視鏡画像
食道内の術後吻合部に
白色の食塊を認める
除去した食塊(マグロの刺身)
食道胃吻合部は、狭窄を認めた